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おかげさまで創業80周年

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社長インタビュー/節目の年を迎えて・来たし方から見通す未来

新しい岡建のキャッチフレーズ
安心・美しさ・まごころをかたちにする岡建

岡建工事には、大きな自負心がある。それは、あくまでも本物志向にこだわり建築という息の長い”ものづくり“を、心を込めて丁寧に、そしてリアルに実現してきた実績である。その岡建工事が創業80周年を迎えた。80年という歴史は、下町のまちづくりに貢献した業績ばかりでなく、”信頼“という名の財産をも残した。世代交代を間近に控え、今後、新しい岡建工事の幕開けも期待される。そこで、3代目代表取締役社長の岡本郁雄氏に、80年の歴史を振り返りながら、今後の岡建工事のあるべき姿について話してもらった。岡本社長は、「安心・美しさ・まごころを形にする岡建」を新しい岡建のキャッチフレーズに、「下町を災害に強い街にしていきたい」と熱っぽく語った。

まず80年を振り返って一番の思い出は何ですか

岡本 私の父である初代社長が大正12年の10月からここで店開きをしましたが、震災、戦災と2度焼けたにもかかわらず、よくここまで蘇ったなあというのが素直な感想です。3代目の私が社長に就任した昭和47年当時は、ちょうどオイルショックの時で、「これはえらいことになった」という気持ちでした。オイルショック時は、職人の数こそ困りませんでしたが、セメント、鉄筋など値段が上がってしまって建材がなくなってしまい大変苦労しました。

建材がなければ工事は進みませんよね

岡本 建材がないからといって仕事を進めないのでは「お客さまにご迷惑をかけてしまう」との一心で、とにかく高くてもいいから建材は何でも買い、受注した工事は何が何でも完成させました。その結果、お客さまに喜んでもらえました。今から思えばこれが大きな信用につながったと思います。

時代が動いても 「質」を変えず

その後、バブル景気が到来しましたが

岡本 オイルショック後の時代の方が大変だったかもしれません。仕事が減って、本当に苦労しましたね。その後バブルの好景気が到来したわけですが、バブル時は逆に仕事量が豊富で、消化できないくらいだったため今度は職人数が足りなくなりました。しかし、わが社は「にわか職人」は使わず、すべて本職の職人を使って仕事をしたという自負があります。

本物は嘘をつきませんからね

岡本 いろんな技術や工法を導入しても、最後はやはり職人の手技になりますから、そこに気持ちが入っているかどうかで、仕上がりが違います。我々経営陣はその気持ちが入るようなお膳立てをしていかなければなりません。お施主さんと職人の距離が離れないように、時代が激しく動いても、質を変えずに守るべきことはきちんと守ってきましたし、これからも同じです。

コンクリートに 「魂」打ち込む

これまでの歴史を振り返る中で、岡建工事といえばやはり「打ち放しコンクリート施工」の確立と思いますが

岡本 技術研修や会議を定期的に行い共通の理解を深めていますが、わが社ではコンクリート施工に関して打放し講習会を開いています。お施主さんや設計事務所の先生方と共に私どもの現場監督や職人も集まった上で、「今度 の建物はこういう所が急所だから、打設計画はこれとこれを気をつけていこう」というような議論を施工前にお施主さんの前で確認しています。

打ち放しの施工技術は非常に難しく、おかげさまでここまでうまくやってこられたのは、職人の気持ちがコンクリートに込められていたと同時に、設計者と職人の気持ちが一つになっていたからでしょうね。技術的にはおよそ確立されていますが、相手が生コンクリートだけにちょっとでも気を抜くと正直にその結果が出てしまいます。いわゆるコンクリートに魂を入れるという考え方でしょうか。現場監督1人が言うのではなく、岡建がお施主さんのために建物をつくるという関係を絶たないようにしなければなりません。お施主さんは結果を期待していますし、職人もそういう思いの中で仕事をするのとしないとでは雲泥の差があります。建物引渡しの時にお客さまから「よくできたよ」と言われ、5年たっても10年たっても「よくできていたよ」と同じ言葉がもらえるように、常にお施主さんが安心して暮らすことができる建物を最優先に取り組んでいきたいと思います。

70周年を記念して建設された本社ビルも打ち放しですが

岡本 この建物は下町の路地の感覚を縦に表現したものですが、「よくぞ、こんな難しいビルをつくった」と言われます。昔は私は打ち放しが好きではなかったのですが、あえて難しい建築に挑戦しました。この施工をみて、偶然ですがあちらこちらの建築家から打ち放しコンクリート施工に関しては岡建工事に頼もうかということになっていきました。本社ビルをつくって、こんなに仕事が増えるとは思ってもみませんでした。