
岡本 80周年を迎え、岡建もIT化を進めていかなければなりません。IT化についてはどうですか。
清水 経理、総務、設計、企画などはIT化を取り込むことができれば労力の削減になると思います。ただ、現場にはITは入れないと思います。ものづくりというアナログの仕事をしているわけですから。
今城 現場でもある程度IT化は可能だと思います。たとえば現場で何か問題が起きる時、それをデジタルカメラで撮影すればインターネットですぐ送信できる。設計事務所や会社に対して迅速な対応が取れると思います。ただし、それもITがあれば便利だなという安易な考えでは仕事量が増えるだけですが。
大山 IT化が仕事を楽にすることはないと思います。企画も施工も作業の密度は濃くなっているので、業務の効率化は増すかもしれませんが、IT化によってやらねばならないことも増えてきますから。
小林 結局、ITにとけ込めないというのは、言い訳しているだけのような気がします。企業は情報などを共有化しなければなりません。共有化=(イコール)標準化です。その標準化というのが、ISOなどにたどり着くと思いますが、品質管理がいかに機能するかが重要です。仮に現場でITが入り込めないとしても、共有化、標準化することによる企業としての合理化をまず第一に考えなくてはいけないと思います。
松本 建物を建てるといっても最後は手づくりですからね。その時間をなるべく多くとれるとか、より丁寧に仕事ができるためのITなら必要だと思います。それによって職人さんの腕もあがれば理想です。今職人さんが少なくなってきている中で、そんな方向に向かえば楽しいものづくりができるのではないでしょうか。
清水 コミュニケーションを深める一つの方法としてITは可能性があると思います。お客さまが現場に来なくてもITを使って確認できれば大きなメリットはあります。
岡本 デジタル化を避けていては、時代についていけないと思います。しかしデジタル化の最後の部分を埋めるのは、コミュニケーションでしょうね。
杉山 現場でもコミュニケーションは重要だと肌で感じています。職人さんたちと一服している時間は本当に楽しいですから。
清水 一日2回の一服では、現場監督や職人さんたちと、工事に関係ない話でコミュニケーションが深まります。顔を突き合わせることで小さい会話一つが現場をスムーズにし、ミスの対処も早くなります。
今城 やっぱり仕事中に話すよりも、一服の時に仕事の話などをした方が関係も和らぐし、頼みやすかったりしますね。
大山 結局、職人さんの本音が聞けますよね。設計をしていて本音を知らないと仕事にならないですからね。